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2025.08.09

株式会社kanaL 玉垣侑也さんにインタビュー【インキュベートルーム入居者インタビュー】

株式会社kanaL 玉垣侑也さんインタビュー 【インキュベートルーム入居者インタビュー】

話し手:玉垣さん

【プロフィール】

玉垣 侑也(株式会社kanaL 代表取締役)

枚方高校卒業。大学生の頃にwebメディア事業を開始。
オススメのラーメンはさわだの担々麺。最近買った黄色の電動キックボードで枚方市中を走り回っていて、ひらっくから極楽湯まで通えるようになった。

聞き手:アサカワミト

<インタビュアー>
アサカワ ミト(コミュニティマネージャー)

ひらっくコミュニティマネージャー。受付業務をしながら、施設の紹介、シェアオフィス会員などを始めとした利用者さまへのインタビューなど、つながる場と機会を作っている。ランチ会をはじめとした、交流イベントの企画、司会進行なども担当。

インキュベートルームの入居者さまにインタビュー

枚方市立地域活性化支援センター「ひらっく」は、新たな事業の創出に加え、地域産業の振興を図るため、起業相談や売上アップ、資金繰りなど経営に関するさまざまな相談にお応えしています。

さらに、多くの方の知見を活用できるコミュニティ型の創業支援施設として、創業支援のワンストップ相談窓口となり、専門家による経営相談、人材及び組織の育成支援等を行うとともに、利用者同士が交流でき、ビジネス面での相乗効果が期待できる機会を創出しています。またセミナー・講演会の開催や会議室、セミナールームの貸し出しも行っています。

今回は6階にあるインキュベートルームの入居者さまにインタビューをします。

インキュベートルームとは、企業や起業家を支援・育成するために、負担の少ない使用料で貸し出しているオフィスのこと。専任のスタッフが豊富な経験に基づいてビジネスモデルや企業経営のアドバイスを行い、独り立ちを支援しています。オフィスは1年から最長3年まで使用可能です。

そんな6階インキュベートルームの入居者さまから、今回は株式会社kanaLの玉垣侑也さんにお話をお伺いしました。

話の始めは「コーラ」から

ミト: 今日は先ほどの「ひらっくランチ会」のご参加に引き続き、こうしてインタビューもお引き受けいただきありがとうございます。ランチ会のときには玉垣さんからコーラのお裾分けをいただいたんですが、今もこうしてご自身の手元にコーラを置かれています。いつも飲んでいるんですか?

玉垣さん: 箱買いしていて、もう水のように飲んでいます(笑)

(インタビューの直前に開催していた「ひらっくランチ会」の様子)

ミト: そうなんですね(笑) 箱買いすると結構値段が違ったりするものなんでしょうか?

玉垣さん: 自販機で買うと120円くらいなんですが、箱買いすると1缶60円くらいになります。

ミト: 全然ちがいますね! 

“採用”に特化したSNS運用

ミト: それではインタビューさせていただきます。まずは、簡単に自己紹介からお願いします。

玉垣さん: 株式会社kanaL(カナエル)代表の玉垣と申します。

ミト: 読みは“カナル”ではなく“カナエル”。だからkanaLの“L”は大文字なんですね。

玉垣さん: はい。なかなか初見で正しく読んでくれる方がいないんですが(笑) 

“やりたいを叶える会社”ということでカナエルという名前にしました。

ミト: シンプルで良いですね。では株式会社kanaLさんは一言でいうとどんな会社でしょうか?

玉垣さん: 採用マーケティング支援をする会社をしていて、具体的には採用のSNS運用代行をしています。

ミト:「採用SNS運用代行」や「採用マーケティング」とは、どんなことをするんでしょうか?

玉垣さん: クライアント企業のInstagramとTikTokを使ってショート動画を作っています。企画、撮影、編集、それに付随して分析をしていて、それを採用に特化して行っています。SNS運用代行というのは長期の契約で、たとえば毎月8本動画を撮って、半年、1年と運用し続けます。それに付随して広告運用も行っています。

中小企業に寄り添ったサポート

ミト: 普段はどういったクライアントからの依頼が多いですか?

玉垣さん: いま受けているのは飲食と福祉、タクシー会社などの運送ですね。

ミト:タクシーは人手を欲していそうですよね。

では、他社との違いや自社の強み、こだわりなどを教えてください。

玉垣さん:他社との違いで結構こだわってるのは、“中小企業の採用に特化して行っている”ところです。TikTokやInstagramの運用というのは、投稿した動画が拡散されることで認知を獲得するのですが、それだと北海道から沖縄まで全国に届いてしまうんですね。

でも中小企業の場合は、全国に構える大企業と違って特定の地域しかターゲットにしていません。だからちゃんと地域に絞った配信をするなどの“運用設計”までしっかりやっています。

ミト: ちゃんと投稿するエリアを絞って、届けたい人に届くようにしているんですね。

玉垣さん: そうですね。あとは、中小企業の方は自分の会社の魅力がわかっていないことが多いので、強みの部分の発掘もしっかりやるのが、他社と違う特長だと思っています。

ミト: 強みの発掘というのは、具体的にはどういったことをされるんですか?

玉垣さん:僕は依頼先の従業員の方としっかり話をしています。

少なくとも最初の2ヶ月で6人以上の社員に1時間以上のインタビューを実施します。すると、当人はそれが会社の魅力だと思っていなくても、他の会社と比べて実は魅力があるというところが見えてくるので、そこを発信しましょうと提案します。中小企業は採用担当者がしっかりと確保されているわけではありません。だからこそ、こういった需要があるんじゃないかと思いました。

ミト: とても親身になってクライアントと向き合っていらっしゃるんですね。確かに言われてみると、自分が働いている会社の良いところを考えることって、なかなかないかもしれませんね。

玉垣さん: そうなんです。そこまでしっかりやっていくのが強みかなと思っています。

あと、僕がいま考えているのは、採用のSNS運用や分析だけでなく、作業の代行もしようと考えています。RPO(Recruitment Process Outsourcing)と呼ばれていることなんですけど、要は“採用活動の代行”をすることです。

ミト: 採用活動の代行ですか。具体的にはどんな代行を?

玉垣さん: 例えばスカウトメールの代理送信だったり、面接の代理をすることですね。

経営者の方とたくさん話をしていく中で見えてきたことがありまして、まず応募が足りないっていうのはどこの企業でもあるのですが、中小企業の方は先ほども言ったように採用担当がいるわけじゃなく、いろんな業務の片手間で採用をやってるんです。

だから「本当はここやりたいんだけど手が回ってない」っていうようなことが色々あって、そこを代行出来たらなと思っています。“外注できることは外注した方がいい”。そう思うので、 そこまで請け負えるようになりたいと思っています。

ミト: なるほど。玉垣さんの誠意を感じます。

採用に特化したSNS運用

ミト: では、玉垣さんがインスピレーションを得るために使ってる特別なテクニックはありますでしょうか?

玉垣さん: 僕はいつもアイデアベースよりも、ちゃんと根拠のある提案をしたいと思っています。「こういうことをしたら面白そうじゃないですか?」みたいな提案ではなく「この企画をしたい。なぜならこういった投稿があって、こういった部分で伸びてると思うからこの企画がしたい」というような形で提案をしたいんです。

なので、SNSはしっかり見るようにしています。めちゃくちゃ見ていて、最近は従業員の方を2名採用して、仕事としてずっとSNSを見てもらってるぐらいなんですよ(笑)

ミト: そこまでですか!(笑)

玉垣さん: 多分これ、僕の会社のすごいところなんですけど、採用SNSに絞って1万本以上の投稿データベースを作っています。

全業種のアカウントの投稿を見ていて、ひとつのチャンネルの全ての企画と再生数とコメント数と、何人でやってるか、何で伸びてるかっていうのをちゃんと文章に落とし込んでます。

ミト: やっぱりそこから見えてくるものがありますか?

玉垣さん: ありますね。なので、この仕事って割と感覚的な仕事だと思われがちなんですけど、そうではないんです。企業さまのSNSを運用していますので適当なことはできないです。

ミト: なるほど、一番地道なところをしっかり丁寧にやってるということですね。

それでは、今の仕事と生活のバランスを保つための秘訣はありますか?

玉垣さん: 僕の場合は、バランスを取ろうと思っていないです。プライベートがあると逆に仕事がしんどいってなるかなと思っていて。

これは僕の持論なんですけど、土日に遊んでいたら月曜日は仕事に行きたくなくなるじゃないですか。

だから土日も働いている方が逆に1週間楽しいんじゃないかと思って、ずっと働いてます。

ミト: そうなんですね。じゃあ仕事の中で楽しいことが色々あるっていう感じですか?

玉垣さん: 仕事の中で楽しいこともいっぱいありますね。 まあ…楽しいこと1割、しんどいこと9割ぐらいだと思ってますけど(笑)

ミト: いやあ、SNSって日々アップグレードしちゃうじゃないですか。それを追いかけ続けないといけないって大変だと思います。

玉垣さん: それはそうですね。1年前に流行ったことと、今流行ってるものは全然違うんで。

ひらっくインキュベートに入居して良かったこと

ミト:では今度は「ひらっく」についてお聞きします。

ひらっくのインキュベートルームに入居された理由やきっかけがあったら教えてください。

玉垣さん: インキュベートルームは友達に教えてもらいました。元々は1人で北浜に住んで家で仕事をしていたんですけど、事務所はあった方がいいかなと思って。

というのも、やっぱりずっと仕事しちゃうんですよ、家だと(笑) なので、ある程度分けた方がいいかなと思ったんです。

ミト: ちなみに今お住まいは?

玉垣さん:もうこの近くですね。

ミト: じゃあここに事務所を構えるから枚方に引っ越して来たって感じですか?

玉垣さん: そうですね。

ミト: なるほど。プライベートと仕事は分けないけど、仕事する場とオフの場は分けてるってことですね。突き詰めてますね!

ひらっくで仕事することにどんな期待をしていますか?

玉垣さん: 正直、はじめは安い貸事務所を見つけたとしか思っていなかったんです。でも入ってみると、良かったと思うところが色々ありました。

ひとつは、交流があることですね。独立すると、あまり人と喋る機会がなくなるんです。けれどここでは、月1開催のひらっくランチ会や、インキュベートルーム同士のお茶会などの交流会をしたり、廊下ですれ違った時にふらっと世間話をしたりするんです。そのおかげで、あまり孤独を感じることがないのは有難いことだなと思います。

それと、ひらっくのサポートが助かっています。スタッフに「こういうことに困ってるんですよね…」って相談したら、専門家の方を呼んでくださったりして。これはインキュベートに入ってみてわかったことですね。

ミト: 具体的にはどういったサポートがありましたか?

玉垣さん: 税理士さんを紹介してもらったりしました。

ミト: それは助かりますね!

玉垣さん: これは僕ではないのですが、社労士さんや、中小企業診断士の方を紹介してもらえたり、あとは補助金関係のことをすごく教えてもらえますね。こういうことは自分で調べようと思ったらすごく手間なので、とても助かりますね。

ミト: 交流があるということですが、他のインキュベートルームの方とお仕事でなにか協力したことはありますか?

玉垣さん:まだ 一緒に仕事まではしていないんですけど、障がい者支援をしている方の相談を受けて、少しお手伝いしました。そうしたら最近1人採用が取れたそうです!それはうれしかったですね。

ミト: 力強いお話ですね。採用のサポートって今のご時世では重要で、みんなが困ってることに手を差し伸べる大事なお仕事だと思いました。

玉垣さん: そうですね。今のご時世、採用に困ってないところはないですからね。転職が激しくなってみんなすぐ辞めていきますし、企業による求人広告費も上がってますしね。

ミト: 求人広告費が上がるのはどうしてですか?

玉垣さん: 企業がやらないといけないことが増えたんですよ。昔はとりあえずハローワークや求人広告、求人媒体に出しとけば良かったんですが、今は20代の人って8割ぐらいは就職前にSNSで調べてるんです。だから採用SNSのない会社はそれだけでマイナスで、運用しているかしていないかだけで明暗が分かれるぐらいです。そうやって手法が増えてくるってことは、お金も手間もかかるんです。

ミト: なるほど…20年くらい前の就職氷河期のことを考えたら、時代は変わりましたね。

では今後目指したいことはありますでしょうか?

玉垣さん: ちゃんとチームとして働きたいと思っています。

独立してからずっと1人でやっていたので、同じ目線で1つの目標に向けて一緒に動けるチームを作っていきたいなと思っています。色々しんどい部分もあると思うんですけど、1人で全部やるよりもチームの方が健全な状態なんじゃないかと、思っています。

ミト: ありがとうございます。では最後にひらっくがちょっと気になっているという人、なにかアドバイスがあれば教えてください。

玉垣さん: そうですね。とにかくここでは1人じゃないなって思えるところがすごく良いと思います。それ以外、僕がなにかアドバイスできるほどの立場ではないんで、それしか言えないんですけど。

ミト: ありがとうございます。でもこれは大きいことですよね。さっきおっしゃったようにひとりでお仕事をされていると孤独になってしまいがちっていうのは、小さな問題じゃないと思うんで。

玉垣さん: そうですね。やっぱり誰かいるっていうのは大きいなって思いました。

ミト: 今日はどうも、ありがとうございました。

皆様の中にも採用に困っている方がいらっしゃいましたら、ぜひkanaLさんに相談してみてください。丁寧に考えてくれますよ!

 玉垣さん、どうもありがとうございました!

▼株式会社kanaLについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

WEBページ https://web-kanal.co.jp

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